田中実さん拉致事件と救出活動について(6)

<救出活動の経緯>

(3)恩師・渡辺友夫先生

・田中実さんが在学していた頃の神戸工業高校の技術課程は、

1年から卒業までの3年間クラス替えはなかったそうである。

それ故に田中さんのことを覚えているクラスメイトも多い。

ただ卒業から40年近く経って、それぞれの人生を歩んでいる同窓生たちが

名乗り出るのは困難なことであり、私たちもそれは自覚していた。

しかし、そんなことは全くものともせずに立ち上がられた人がいる。

3年間担任教師であった渡辺友夫先生である。

・学校OBに知己のある知人を介して、

「自分が田中の親代わりに」という渡辺先生の申し出を受け、

早速長瀬救う会・兵庫代表が先生のお宅へ赴いた。

・御高齢にもかかわらず、かくしゃくとされた方である。

挨拶もそこそこに田中さんの思い出を語られた。

「彼は施設から通っていたので、常に気をかけていました。

当時の同級生には同じ境遇の者はいなかったので、心配したのですが、

屈託のない笑顔を見せる奴でした。

しかし、弁当が(施設で提供される)小さくて粗末なものだったので、

職員室に呼んでおかずを分けてやったりしました、、、」

ひとしきり語り終えた先生の目は、涙で一杯だった。

・以後、渡辺先生には、あらゆる場所にお運びいただき、

田中実さん救出のために御尽力いただいた。

そして、

ついには、青森県八戸市内で隠遁生活を送る韓竜大を訪れ、

直接お会いいただいたのである。

同行した某雑誌の記者によれば、へらへらとはぐらかす韓に対して、

渡辺先生は掴みかからんばかりの勢いであったそうである。

(その時の様子については、FRYDAY平成17年5月27日号に詳しい)

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