「恵子、お母さんは待っていますよ!」第5章日本赤軍よど号グループ 2引き裂かれる愛情(4)

嘉代子さんは、

高沢氏から譲り受けた乳児の写真を両手で持ち、

声を震わせながら続けた。

「この子は長女に続く2人目の孫なんです。

どうしてこの子だけこんな不憫なことに・・・。

いつ生まれたかわかりませんが、

多分、

今は15歳ぐらいだと思います。

どんな生活をしているのやら、

とにかく不憫で不憫でなりません。

一刻も早く娘とともに救出したい・・・」

 筆者はこの時、

嘉代子さんにかける言葉を失った。

自身の浅薄な人生経験では、

どうすることもできない巨大な壁に押しつぶされるように、

沈黙するしかなかった。

(第5章日本赤軍よど号グループおわり。以下つづく)

長瀬 猛氏著作『恵子、お母さんは待っていますよ!』より