嘉代子さんは、
高沢氏から譲り受けた乳児の写真を両手で持ち、
声を震わせながら続けた。
「この子は長女に続く2人目の孫なんです。
どうしてこの子だけこんな不憫なことに・・・。
いつ生まれたかわかりませんが、
多分、
今は15歳ぐらいだと思います。
どんな生活をしているのやら、
とにかく不憫で不憫でなりません。
一刻も早く娘とともに救出したい・・・」
筆者はこの時、
嘉代子さんにかける言葉を失った。
自身の浅薄な人生経験では、
どうすることもできない巨大な壁に押しつぶされるように、
沈黙するしかなかった。
(第5章日本赤軍よど号グループおわり。以下つづく)
長瀬 猛氏著作『恵子、お母さんは待っていますよ!』より




