有本嘉代子さんのご逝去に続く横田滋さんのご逝去を悼む

有本嘉代子さんのご逝去に続く横田滋さんのご逝去を悼む

拉致被害者・横田めぐみさんの父・横田滋さんが
6月5日逝去されました。享年87歳。
人生の約半分を費やし、まさに先頭に立たれ
めぐみさんはじめ全拉致被害者の奪還を期し
懸命の活動を続けてこられたにもかかわらず、
めぐみさんとの再会を果たせなかった
滋さんのご心中を察しますとき、
私たちは全く一言も
発する言葉を見出すことは出来ません。
ただただ、
ご冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、
天国へと駆け上らんとする嘉代子さん、滋さんの魂魄が、
恵子さんと、めぐみさんのもとへと駆け寄り
お二人のご無事を確かめられたものと念じます。


改めて、その拉致問題ですが、
北朝鮮が本格的に日本人を拉致し始めたのが
昭和50年代初頭から。
しかし、その時点で、
国は既に拉致に気づいていたにも関わらず、
何も手を打たなかったのです。
以来今日まで、はっきり申して、
政府も、与党も野党も、国民全般も、
総体としては『何故か』腰が引けているのです。
拉致被害者ご家族から
最も信頼の厚かった国会議員の一人である安倍総理を、
自身の事を棚に上げて誰も責めることは出来ません。
いわば、国家ぐるみで、
拉致問題を無かったものにしようとしていたのです。
いや、今も厳然とその流れが続いているのでしょう。
というよりも、
現在の日本の国家としての基本的な体制そのものに、
何か致命的な欠陥があるということでしょう。

そのような、
拉致問題を無きものにしようとする
とんでもない事態に対し、
まさに命がけで顔と名前を公表し
拉致被害者家族会を結成。
嘉代子さんも滋さんもご夫妻二人三脚で
家族会の象徴として
拉致救出のために戦い抜かれました。

誠に非力な存在で恥ずかしい限りではございますが、
私どもには、
嘉代子さん、滋さんの御遺志を引き継いで行く選択肢以外、
とる道はございません。
どうか安らかにお眠りください。合掌